解体着工式
岩手県釜石市の、鵜住居地区防災センターという建物の
解体着工式が行われた、とニュースで見かけました。
11月、東北の被災地を訪問した時に、この防災センターの中に
実際に入らせていただき、お話を伺いました。
この防災センターに避難した多くの方が犠牲になったので
現地でも、残してほしいという声と、解体してほしいという声で
意見が割れていたようですね。
この建物周辺だけで60人ものご遺体が見つかったとのこと。
実際に私たちも見させていただいたのですが、
話で聞くよりも、実際に2階の天井近くの津波の跡や
ガラスのない窓、曲がった鉄骨、ボロボロになった壁、
はるか遠くに見える海、など自らの感覚でどれほどすごい津波だったのか
を感じることができたのは、やはり実際に建物の中に入って
見せていただいたからだと思います。
壁や床の一部などは保存され、跡地は公園になるようです。
この保存される被災の記憶が後世に大切な事を伝えてくれることと思います。
解体直前に、貴重な経験をさせていただきました。